文章探偵 (ハヤカワ・ミステリワールド)



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文章探偵 (ハヤカワ・ミステリワールド)
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中途半端

あるバラバラ殺人とミステリ新人賞に応募された原稿の奇妙な符合。
作家が、文章の内容や誤字誤用から犯人を捜索していく。
そして意外な結末が・・・・・・。

ただ、うーん?と疑問に思う点もある。
「大は小を兼ねる」という諺を、量の多寡の場面で使っているのに適切だとしている。
登場人物が書いた作品に誤字が見られることを特徴としているわりに、
「?だす」「?出す」等の漢字・ひらがなの使い分けについては、
推敲しないことやソフトの差異を無視して、強引にスタイルだとしている。
最後の方になると、もはや文章は関係なくなっている。
さらに、下の方も指摘している通り、作品そのものにも誤りがある。
235ページにも
『U』と『O』のキイが隣り合っている。
という間違いがある。
文章をモチーフとしている以上、このようなミスは戴けない。
妻の文章云々については、不器用なラブレターという解釈でいいでしょう。
個人的に、結末はこの探偵形式に合っていないと思う。
意外性をそっちの方向に向けるのは、逃げたと取られても仕方ない。
中途半端な印象を受けた。
「あのー、ちょっとよろしいでしょうか」

 タイトルからして、文章心理学や計量文献学的な知識で犯人を追い詰める小説なのかと思って期待した。酒鬼薔薇事件で天下の笑い草となった文章プロファイルの限界をどう乗り越えるのか。だが本書にあるのはそれ以前のレベルで、「探偵」は、ミスタイプや誤変換あるいは誤用をもとに、その文章の筆者を比定してゆくだけ。
 その他。「死体の解体とはすべらかくそういうものだ」という文章は、「すべからく」という表記の間違いの他に、そもそも言葉の使用方法を間違っている(すべからく?すべし)。また、300頁の11行目の、「左は、省吾の左袖に視線を当てた」という文章の「省吾」は「和樹」の間違い。主人公より上手(うわて)の文章探偵である妻の書く文章が女子高校生のポエムのようなシロモノなのはどうしてなのか。
小説家になりたい人、必読かも(^_^;)

う?ん、面白かったです。
こういうネタが、こんなに面白い小説になるとは。びっくり。
文章を読んだだけで、それを書いた人間の職業や状況をプロファイリングしてしまう、『文章探偵』。
文章を書くことに興味がある人には、たまらん面白さだと思います。
作者は主にSFを書かれる作家さんですが、ミステリも書かれるというのは嬉しい限りです。



早川書房